全国の旅行会社とオンライン観光企業が、中国公民の20カ国への出境団体旅行と「航空券+ホテル」業務を2月6日に再開してから満1カ月となる。
携程のデータによると、春節後の1週間の出境団体旅行と「航空券+ホテル」パッケージ商品の予約件数は、春節連休中の1週間と比べ3倍超増加した。2月の大陸部からの出境旅行予約件数は前月比で47%増。
同程旅行の関係者は「証券日報」に、「この1カ月でプラットフォームのビザに関する問い合わせ件数が87%増加し、各種出境レジャー商品も全面的に販売された。同程旅行の過去1カ月の団体旅行予約件数が多かった国は、タイ、エジプト、アラブ首長国連邦、ラオス、モルディブ、ニュージーランド、スリランカ、フィジー、シンガポール、スイスの順だ」と述べた。
河南大学文化観光学院の陳玉英准教授は「証券日報」に、「この1カ月の観光地、ホテル、旅行会社の状況を総合すると、観光産業チェーンの中核部分が急激な回復を示しているが、観光サービスの質、観光施設の受入能力、スマート観光の運行能力のさらなる回復が待たれる」と述べた。
陳氏はさらに、「観光産業チェーンの運行の持続的で安定的な回復には、企業と政府の努力が必要だ。旅行会社は多様な業務の経営により、その他の業界との深い融合を強化し、観光産業のけん引力を強化し、観光産業チェーンの活力を取り戻すべきだ。同時に政府は政策支援を行い、旅行会社の事業革新に必要なインターネットハイテク発展環境及び資金面のサポートを提供し、観光景気指数を重点的に高めるべきだ」と続けた。
観光消費の活力、さらなる引き出しが必要
出境旅行が再開されたが、観光消費の活力はさらなる引き出しが必要だ。中国民用航空局のデータによると、2月中旬現在の国際線の便数はコロナ前の9%までしか回復していない。
これについて、中国観光研究院の楊彦峰研究員は「証券日報」に、「観光業の回復はさまざまな制限を受ける。まず、出境旅行の二国間防疫政策及び管理規定などはまだ慣らしと調整の段階にあり、短期的には出境旅行の回復の一定の妨げとなる。次に、パスポート更新などの問題の解消も一つの段階を踏まえる必要がある。それから、感染拡大中に観光サプライチェーンに深刻な損傷が生じ、回復と再建には少なくとも1年は必要だ。さらに、交通の制限の問題があり、国際線の就航再開や空港の受入能力などの二国間協議も一つの段階を踏まえる必要がある」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月8日