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温室効果ガス排出削減に真剣に取り組む中国
発信時間: 2007-11-19 | チャイナネット

中国政府は一貫して経済の成長パターンの転換と経済構造の調整を重視し、省エネ・省資源、クリーンな生産の推進、工業汚染の防止を柱とした産業政策を採る一方、低炭素エネルギーと再生エネルギーの開発を通じてエネルギー構造を改善する努力をしている。中国における一次エネルギーの消費構造の中では、石炭の占める比率が1990年の76.2%から05年には68.9%へと減少し、石油、天然ガス、水力発電の占める比率は、1990年にはそれぞれ16.6%、2.1%、5.1%だったものが05年にはそれぞれ21%、2.9%、7.2%へと増加した。06年には中国の再生可能エネルギーの利用量は大型水力発電も含め1.67億トン(標準炭換算)に達し、総エネルギー消費量の約7.5%となり、3.8億トンのCO2を削減したことになる。

中国政府はさらに06-10年の間に単位GDPあたりのエネルギー消費を約20%低減し、主な汚染物質の排出を10%削減する目標を設定した。このため、この5年間で5000万キロワットの小規模な火力発電ユニットを閉鎖・停止する予定で、今年は1000万キロワットの目標をすでに達成した。

また中国は、クリーン開発メカニズム(CDM)の発展に力を入れている。国家気候変動対策室が10月23日に発表した最新公告によると、07年9月4日現在、国家発展・改革委はCDM関連のプロジェクトを788件認可した。

その中には新エネルギー、省エネ・エネルギー効率の向上、メタンの回収・利用、温室効果ガスの分解処理、代替燃料など多岐にわたるプロジェクトが含まれている。

現在、国家発展・改革委は新エネルギーと再生可能エネルギーの開発・利用、省エネ・エネルギー効率の向上、メタンと炭層メタン(CBM)の回収・利用をCDMプロジェクトの重点課題と位置づけている。

間接的な排出削減においては、長期にわたり国民の義務的活動として植樹を行ってきた。現在、全国の人工造林の保存面積は5400万ヘクタールで世界一であり、森林面積は1億7500万ヘクタール、森林被覆率は18.21%に達している。これにともない、専門家の概算によると1980-2005年の間に中国の造林は30億6000万トンのCO2を吸収しており、現在も中国の森林は毎年約5億トンのCO2を吸収しているという。

07年9月8日、シドニーで行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)第15回非公式首脳会議の席上、胡錦涛国家主席は間接的な排出削減方法を参加国に普及させ、森林面積の拡大とCO2など温室効果ガスの排出削減を図ると述べ、国際社会から積極的な評価を得た。

10月30日、南寧で開催された第1回中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)林業協力フォーラムの席上、中国はASEAN加盟国と協力して熱帯雨林保護などの「アジア炭素隔離行動」を提唱した。これは森林破壊を食い止め、森林面積を増やすことで協力を強化し、気候変動を緩和させることを目的としたものだ。

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