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温室効果ガス排出削減に真剣に取り組む中国 |
発信時間: 2007-11-19 | チャイナネット |
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2010年までの目標
中国は2010年までにCO2の排出量を年間約10億トン削減する予定で、現在、年間約4億トンを削減している。 高広生氏によると、中国政府の主要目標は温室効果ガスの排出抑制だ。 冶金、建材、化学工業などの産業政策を強化し循環型経済を発展させ、資源利用率を高め、亜酸化窒素(N2O)の排出管理などの措置を通じて工業生産過程における温室効果ガス排出を抑制する。2010年まで工業生産過程に排出されるN2Oを05年のレベルに留めるよう努める。 同時にメタンガスの利用拡大などの措置を講じ、メタン排出増加の速度を抑制する。 重要な点はエネルギー構造の転換だと高広生氏は指摘する。 現在、中国は石炭をエネルギー源とする世界でも数少ない国の一つだ。05年の中国の一次エネルギー消費量は22億3300万トン(標準炭換算)で、その内訳は石炭が68.9%、石油が21%、天然ガス・水力・原子力・風力・太陽エネルギーなどが10.1%となっている。一方、同年の世界における一次エネルギー消費の構成を見ると、石炭はわずかに27.8%にすぎず、石油が36.4%、天然ガス・水力・原子力などが35.8%という比率になっている。石炭の消費比率の高いことが、中国がCO2を多く排出する結果を生んでいる。 「中国の対気候変動処理国家計画」によると、2010年までに直接的に10億トンのCO2を削減するという目標の詳細は次のようなものだ。 ・今後数年間は水力発電を開発、利用することでCO2排出量を約5億トン削減。 ・原子力発電の建設を推進し、その一次エネルギー総供給に占める比率を徐々に高め、CO2排出量を約0.5億トン削減。 ・火力発電の技術改善を図り、立ち遅れた小規模な火力発電ユニットの廃止を速め、CO2排出量を約1.1億トン削減。 ・炭層メタン(CBM)産業を発展させることでCO2排出量を2億トン削減。 ・石炭の代替エネルギーとしてバイオマスエネルギーの開発と利用を進め、約0.3億トンのCO2 排出に相当する温室効果ガスの排出を削減。 ・風力エネルギー、太陽エネルギー、地熱エネルギー、海洋エネルギーなどの開発と利用を支援することでCO2排出量を約0.6億トン削減。 中国政府は、金融機関が環境保護および汚染削減のプロジェクトに対し優先的に貸付金を提供することを奨励、指導するとともに、これらのプロジェクトに対しては税制面での優遇措置を講じる予定だ。一方、高汚染・高エネルギー消費の企業については、国家環境保護総局や国家発展・改革委などの部門が金融機関に対し、こうした企業には貸付金を提供しないよう提起するとともに、すでに実行された貸付金を回収するよう提起する。 |
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