中国証券監督管理委員会(証監会)研究センターの祁斌主任は先般、「資本市場の発展とイノベーション」フォーラムで、量と質の両面から見て、中国の資本市場はすでに新たな発展の段階に入っている、と語った。新しい市場環境は資本市場への監督・管理にとっても厳しいチャレンジである。そのため、資本市場に対する研究を強化することは差し迫った重要課題となっている。
伝えられるところによると、証監会研究センターはこのほど『中国資本市場発展レポート(素案)』を発表し、意見をつのっており、2020年の中国の資本市場の発展目標や展望などの内容もこのレポートに含まれている。
祁斌主任は中国の資本市場について次のように分析している。
量から見ると、資本市場の規模はすでに2006年年初の3.06兆元から2006年末の9兆元に拡大し、現在すでに15兆元となり、A株取引量は連日過去最高の記録を更新しており、中国の資本市場はすでに世界の最大の新興市場となっている。
質の面から見ると、いくつかの大きな変化が中国の資本市場が新らたな発展段階に入ったことを示している。
1、 非流通株に関する改革がおおむね完了し、基本的な市場制度は先進諸国と違いはないこと。
2、 発行体制がさらに市場化したこと。
3、 上場企業にインセンティブ・システムが取り入れられたことは、本当の意味で現代的なコーポレートガバナンスを可能にし、大企業の上場に伴い、資本市場はますます中国経済のバロメーターの役割を果たすことになっている。
4、 証券会社は新しい発展の段階に入っていること。
5、 ファンドに代表される機関投資家の資本市場における地位が基本的に確立されていること。
6、 社会の資本市場の重要性に対する認識が向上したこと。政府・企業、さらには投資家の資本市場に対する認識もグレードアップしている。
祁斌主任はさらに、中国の資本市場はすでに多くの人々に認識され、これらの量的、質的な変化はいずれも中国の資本市場が新たな発展段階に入ったことを裏付けている、と語った。
「チャイナネット」2007年4月24日