預金準備率がたびたび引き上げられ、過去最高を更新したことは、中国人民銀行(中央銀行)が従来の枠を超え、適切な通貨引き締め政策を堅持し、調整を適宜強化するとともに、過剰な流動性対策に努力し、急速な経済成長から過熱気味の経済成長への転換を防止しようとする、その決意を示すものだ。
注目すべき点は、預金準備率は無限に引き上げるわけにはいかないということだ。高すぎる預金準備率は銀行資金を逼迫させ、正常な経営に支障を来すこともある。このため預金準備率というツールを使用する際には、ヘッジ対策を総合的に運用する必要がある。特別国債のリスクヘッジ作用を段階的に発揮させ、資金の流動性管理を一層強化するなどだ。
資金の過剰な流動性の表面的な原因は、貿易黒字と外資導入の急増がもたらした国際収支のアンバランス、および個人、企業、政府の貯蓄の急速な伸びで、深層にある原因は、消費ニーズの不足だ。消費ニーズの不足という構造的矛盾を解決するには、中央銀行だけに頼るわけにも、預金準備率という通貨政策ツールだけに頼るわけにもいかない。これらにできることは経済成長に向けて安定した通貨金融環境を生み出し、構造調整や改革の加速のためにタイミングをつかむことだ。正しいやり方は、財政、税収、金融の監督管理などを行う関連部門や地方政府が一致協力し、力を合わせて、消費ニーズの拡大に努め、消費主導の良好な経済発展モデルを探求し、構築して、消費の持続的な急成長を確保することだ。こうしてこそ資金の過剰な流動性の問題が根本的に解決される。
「人民網日本語版」2007年11月14日
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