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円キャリートレード、中国の過剰流動性を増す
発信時間: 2007-11-22 | チャイナネット

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商務部政策研究室の専門家である鄭楽氏は先般、高収益率に目を付け、さまざまな非非合法的なルートで日本から中国へ流入するホットマネーが増え続けており、これは国内の外貨準備高の急速な増加、人民元切り上げ圧力の上昇をもたらし、人民元の過剰流動性問題を深刻化させる原因となっている、と指摘した。

日本の長期的な低金利政策が客観的に、日本のホットマネーによる金利差を狙った取引(キャリートレード)の世界での氾濫を招き、国際金融市場に大きな不確実性をもたらしている。日本のホットマネーによるキャリートレードはここ数年、最も流行している国際投資の手段となり、アイスランドから南アフリカまで、トルコからニュージーランドまで、日本のキャリートレードによりいくつかの地域の資産価格が押し上げられている。いざ関連取引がなくなると相応の地域がはかりきれない打撃を受けることになると見られている。

機関投資家・ヘッジファンドなどキャリートレード筋が日本から低利融資を受けて、主に新興市場に投資しており、なかでも、中国は第一の選択肢となっている。

中国経済の急速な成長と人民元価値上昇観測の強まりは、円キャリートレードに無限のチャンスを提供している。2005年7月21日から2007年6月1日までの人民元対日本円為替レートは累計で17.4%上昇し、人民元と日本円の2%~3%の金利差を考慮し、銀行預金による運用(取引費用は考慮しない)だけで計算しても、円キャリートレード取引で最低約21%の収益を手に入れることになる。かりに株式市場、不動産に投資した場合、その収益率は累計で100%~300%にもなる可能性がある。

国際通貨基金(IMF)の予測によると、当面円キャリートレードの規模は約1700億ドルで、世界のヘッジ・ファンドの資金総額の約10%を占めている。これと同時に、日本の個人金融資産の中で、約4000億ドルが外国市場に投入され、両者の合計は約6000億ドルに達している。

「チャイナネット」2007年11月22日

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