中国汽車(自動車)工程学会の邵奇恵名誉理事長(全国政治協商会議常務委員)はこのほど行われた第5回広州国際モーターショーフォーラムに出席し、「中国は今自動車大国から自動車強国に突き進む重要な時期にあり、自動車産業が全体的に健全に発展している。しかし繁栄の裏側をみると、一部の自動車企業には早くも衰退の兆しが現れており、業界はこれを十分に重要視し、予防措置を積極的に取らなくてはならない」と述べた。
早期衰退は業界が一般的に直面する問題だ。これについて邵名誉理事長は「浮かれムードが自動車産業の早期衰退をもたらす最大の要因だ」と指摘し、一部企業の「浮かれぶり」を列挙した。強くなることを考えず、規模を大きくすることだけを考えていること。品質向上の工夫を怠り、量ばかりを追求すること。経済効率を考えず、無計画に外資を導入して資金をため込むこと。製品開発では成果を急ぐ余り、他社の成果を「丸写し」にすること――などだ。
また独自開発への認識に偏りやゆがみがあるため、企業が開発への活力を失っている。邵名誉理事長によると、企業の独自開発の成果を評価する基準は、研究費用の多寡や技術の先進度、知的財産権や専利(特許、実用新案、意匠)の有無にあるのではなく、どれくらいの消費価値と社会的価値が生み出されたか、ビジネス上の優位点に発展可能な独自性がどれくらいあるか、ということにある。
邵名誉理事長は、自動車企業は金銭を第一に考える管理モデルから、徳を尊び、人が中心となる現代型管理モデルに転換すべきと提起し、そうしてこそ従業員の積極性と創造力を発揮させ、企業の現代化プロセスを加速させることができると述べた。また企業文化の構築を重視し、製品の同質化がみられる現状をうち破るべきと述べた。
「人民網日本語版」2007年11月26日 |