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温総理、中国・EU工商サミットで講演(全文)
発信時間: 2007-11-29 | チャイナネット

第4回中国・欧州連合(EU)工商サミットが28日、人民大会堂で開催された。サミットには、第10回中国・EU首脳会議に出席したポルトガル(EUの輪番議長国)のソクラテス首相、欧州委員会のバローゾ委員長をはじめ、中国・EUの企業界代表や関係者など約700人が出席した。中国からは国務院の温家宝総理が出席し、スピーチを行った。スピーチの主な内容は次の通り。

▽貿易黒字問題

今年は中国・EU指導者定期会談メカニズムの構築から10年目にあたる。この10年間に中国・EUの経済貿易協力は目覚ましい成果を上げ、EUは中国最大の貿易パートナーおよび最大の輸出市場に躍進し、中国はEUの2番目の貿易パートナーになった。双方の貿易額は4倍に増加し、今年は3300億ドルを超える見込みだ。EUの実行ベース対中投資は約4倍に増え、中国に進出した企業は2万社に迫る。EUは引き続き中国にとり最大の技術導入元であり、新規契約額は約700億ドルに達した。経済貿易協力は中国・EUの全面的な戦略的パートナー関係の発展における強い原動力の一つになっている。

中国の対EU貿易黒字の問題については、中国側の統計では昨年の黒字額は917億ドル、EU側の統計では1621億ドルだった。こうした状況が生まれる主な原因は、国際分業システムへの参入程度の相違、経済的優位点の相違などだ。貿易全体についていえば、中国はEUと米国に対しては黒字だが、日本、韓国、オーストラリア、東南アジア諸国連合(ASEAN)などに対しては赤字だ。対EU貿易では、貨物貿易は黒字だが、サービス貿易は赤字だ。中国市場は開放されており、すべての貿易パートナーは対等で、しかも中国政府は引き続き世界通用の国際的経済貿易ルールに従い、海外資本の市場参入を拡大していく方針だ。このほかこの会議に代表を派遣しているEU企業のほとんどが中国に生産組立拠点を設立し、世界市場に製品を提供している。中国の輸出総額の約6割は外資系企業によるもので、このためEU企業を含む外資系企業は中国・EU貿易の最大の受益者の一つということができる。

▽貿易均衡を促進

中国は貿易黒字をひたすら追求しているわけではなく、貿易全体の均衡を望んでいる。中国の発展目標は国内需要、特に消費ニーズの拡大を堅持することであり、こうした方針に基づいて、主に投資や輸出に牽引される経済成長から消費、投資、輸出にバランスよく牽引される経済成長への転換が促進され、都市・農村ともに国民の収入は増加を続け、潜在的消費能力が形成されつつある。今後10年間に、EU企業は中国市場でより多くの発展チャンスを見いだすだろう。

中国政府は貿易均衡問題におけるEUの関心を重視する。われわれはすでにさまざまな輸入拡大措置を取って、双方の貿易均衡を促進してきたし、今後も引き続きそうしていく。こうした政策の効果が徐々に現れており、EUの対中輸出は2年連続で増加率が20%を超え、EUの輸出全体の増加率15%を大きく上回った。今年6月には、中国・EU間に、EUの対中輸出拡大や貿易バランスの改善について話し合う対話メカニズムが構築された。双方がこのメカニズムを通じて、より積極的な貿易促進・利便化措置を取り、中国・EU貿易のバランス均衡をさらに改善するにはどうしたらよいか考えることができるものと信ずる。

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