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中国、「貿易黒字観」を転換(1)
発信時間: 2007-12-17 | チャイナネット

激増する貿易黒字は中国に一連の厄介な問題をもたらした。急増する外貨準備高、日増しに深刻化する国際収支アンバランス、氾濫が続く国内の過剰流動性(金余り現象)、高まり続けるインフレ圧力といった諸問題に直面して、中国政府はこれまで根強くあった「輸出黒字観」を転換し、長年にわたる輸出主導型の政策を見直し、国内外の経済アンバランスを根本的に解消する善後策を模索している。中国新聞社が伝えた。

新改訂版「外商投資産業指導目録」が12月1日に施行、中国貿易政策の「中立性」への転換宣言が行われた。輸出による外貨獲得を奨励するだけの政策から、貿易の品質や輸出入構造により多くの関心を注ぐ方向に変わりつつある。

ここ数年にわたる輸出主導型の政策のもと、国家は輸出税還付などの方法で輸出企業をサポート、「メイドインチャイナ」の製品の輸出が急増した。輸出入貿易総額は2004年に初めて1兆ドルを突破した。今年1~11月の輸出額は1兆1036億ドルに達し、年間貿易黒字額は2千6百億ドルを上回る見通し。

雪だるま式に膨らみ続ける貿易黒字は国民に財産の所有という喜びをもたらしたと同時に、「成長の悩み」ももたらした。中国は12年連続で反ダンピング調査の最多対象国となり、今年に入って反補助金調査の最多対象国ともなった。欧米諸国は貿易不均衡問題を事あるごとに持ち出し、それによって中国の為替レート政策や市場開放政策に非難の眼を向ける。さらに、貿易黒字が増え続けることで国内の過剰流動性がもたらされ、経済過熱を促す圧力が倍増していることは、いっそう深刻な問題となっている。

「人民網日本語版」2007年12月17日

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