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中国の所得分配分析(六)最低賃金基準の引き上げを
発信時間: 2008-01-09 | チャイナネット

中国人民大学労働人事学院の曾湘泉・院長は5日、北京市の同大学で開かれた「中国人材管理新年報告会」に出席し、低賃金の労働者を搾取する時代は終わりにすべきだとの意見をきっぱりと示した。

曾院長によると、収入の大きな格差によって、低所得者の購買力は大きく制限され、消費も伸び悩んでいる。低所得者の収入レベル引き上げは急務であり、その最も有効で強制力のある方法は、最低賃金制度を使って賃金の最低基準を引き上げることだ。それにもかかわらず地方政府の中には、企業誘致に熱心なあまり、最低賃金の引き上げをためらうものが少なくない。

しかし賃金の引き上げは企業の競争力を弱めるものではなく、産業構造の転換とレベルアップを促進させるものだ。去年から強まってきたインフレ圧力は、政府部門が賃金制度の改革を速めるきっかけとなった。曾院長によると、労働社会保障部は賃金が正常に増加するシステムを整えることを今年の6大課題の1つとして定めており、「賃金条例」も現在起草の段階にあるという。

「人民網日本語版」2008年1月8日

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