招商銀行の馬蔚華・行長はこのほど、「人民日報」に寄せた文章の中で、中国の銀行が注意を払うべき4大リスクを指摘した。

（１）グローバル化おける金融リスク

米国で発生したサブプライムローン問題は、全世界の金融市場に大きな打撃を与え、世界の経済成長に深刻な影を残した。米連邦準備理事会（FRB）が今後もフェデラル・ファンド（FF）金利の引き下げによって、サブプライムローン危機の拡大を回避していくとすれば、ドルと人民元との利差がいっそう縮小され、人民元の切り上げ圧力となる。

中国は今年も人民元相場形成メカニズムの改善を進め、資本項目の両替を一歩ずつ推進していく方針だ。為替相場改革と資本項目の開放によって、国内経済と国際市場の融合が加速すると同時に、国内の金融の動きと国際金融市場の変動との間には密接な関係が生まれる。これにより、国内銀行のリスク管理能力に対して、より高レベルな要求が突きつけられることになる。