販売業者は値上げに難色
家電専門家の陸刃波氏によると、コスト上昇はエアコン値上げの主要因ではない。値上げを決定づけることができるのは、市場の需給関係だけであり、メーカーは性能向上で製品の価格性能比(コストパフォーマンス)を高める必要がある。家電販売大手・蘇寧電器の范志軍・華北地区執行総裁は「値上げですべての問題点を消費者に単純に押しつけることはできない。コスト要因の多くは業界内部で消化しなくてはならないものだ。供給チェーンの各段階で、値上げ圧力を引き受け分散させなければならない」と話す。
蘇寧の計画によると、同社には海爾、美的、海信、奥克斯などのメーカー製品の在庫が約30万台あり、安く仕入れたこれらの在庫により押さえ気味の価格での販売を継続することが可能だ。范執行総裁は「5月までは、仕入れ価格に基づいて販売を行う」としている。2008年エアコン業界発展情勢フォーラムに参加したあるメーカーの代表によると、今年は北京五輪の開催や労働節(メーデー)連休の短縮などを受け、エアコン消費は前倒しの状況を呈し、4~6月に繁忙期を迎えることが予想される。物流や取り付けなどの関連経済活動にも影響が出る見込みだ。
「人民網日本語版」2008年3月26日
|