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「現地化」一周年を迎える外資系銀行 |
発信時間: 2008-04-07 | チャイナネット |
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外資行、国内行との差異化に基づく競争局面の形成へ 外資行の現地化プロセスが加速するのに伴い、中国銀行業界には「外資行の人民元業務取り扱いが中国資本銀行の領分を侵すのではないか」との不安がよぎった。 黄暁光行長は「中国市場は実際にはとても大きく、自分が優位に立てる場所をみつけさえすれば、自分の市場を見つけだしたことになる」と分析する。 翁富沢行長兼行政総裁は「HSBCの在中国ネットワークは63カ所に過ぎず、中国資本銀行に比べてそれほど多くないが、世界全体では1万5千カ所を数え、ますます多くの中国企業が海外進出するこの時代に、私たちは中国資本銀行には出来ないサービスを提供することが可能だ」と話す。 こうした各自の優位点に基づく相互補完の考え方に基づき、外資系銀行が中国資本銀行との差異化をはかりつつ競争するという局面が形成されつつある。 中小企業業務を例にとって考えると、これまで中小企業が銀行から融資を受けることは難しかったため、外資行はここに目をつけ、中小企業をすぐさま業務の重点対象とした。HSBC中国法人は150人からなるチームを編成し、上海、杭州、蘇州、東莞、廈門(アモイ)など各市の中小企業向けにオーダーメード型サービスを提供している。 中国農村市場の開拓に向けて、HSBCは湖北省で国内初となる村鎮銀行を設立し、農民向け小口融資サービスをスタートした。スタンダートチャータード銀行は新疆ウイグル自治区で綿農家向けに特化した小口の貸借業務を打ち出した。 張偉恩副行長は「国内資本銀行と外資系銀行とは、競争関係にあるだけでなく、より多くは協力関係にある。全体的にみて、競争よりも協力の面が大きい」と話す。 現在、シティバンク、HSBC、スタンダートチャータード銀行それぞれのビルが、上海外灘東岸の陸家嘴金融貿易区にそびえ立っている。 黄暁光行長は「以前、本店から人が来ると外灘の旧シティバンク跡地に案内したものだが、現在は跡地だけでなく新ビルの見学もある。跡地は歴史を代表し、新ビルは現在と未来とを代表するものであり、外資系銀行への(中国の)承認を代表するものだ。中国とともに成長していきたい」と話す。 「人民網日本語版」2008年4月7日 |
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