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競争の中で成長してきた民営企業
発信時間: 2008-04-21 | チャイナネット

資金繰りに苦労

 

「以前に比べ、今の民営企業はずいぶんやりやすくなりました。政府部門が勝手に費用を徴収するという状況も少なくなり、私たちの負担も軽減されました。もちろん、難題はいつでもどこでも現れてきます。例えば原材料の価格や人件費が上がっても、市場競争の圧力があるため、製品の価格をその分、上げることができません。コストアップによる圧力は、企業自身でなんとか解決しなければいけないのです」と胡さんは言う。

 

さらに大きな圧力は、企業の資金繰りから来る。現在、胡さんと同じような中、小の民営企業は、銀行から金を借りることが難しい。

 

胡さんは、基本的に銀行から金を借りず、できるだけ自己資金でやりくりしている。困難にぶつかると、「三角債」(借金の付回し)で資金をつなぎ、状況が良くなったら返金する。こうしたことは、多くの中小企業にとってやむを得ないやり方なのだ。

 

しかし胡さんは、自分の工場に対し希望を持っている。この数年、国内の建築業界は、製品の品種とデザインの上で、人間や環境に優しいものなど、新しい理念や基準が次第に認められるようになってきている。自分の製品に改善すべきところがあるが、工場が引き続き発展する広々とした前途もある、と胡さんは信じている。

 

メモ

1982年の12回党大会で、国有経済の主導的地位を堅持し、多種の経済様式を発展させるという論断が提起され、中国の非公有経済発展の政策的基礎が定まった。

1997年、15回党大会で、所有制の構造を調整、改善することが今後の経済体制改革の重大な任務であると強調した。

1999年、『中華人民共和国個人独資企業法』が公布された。これは『会社法』『共同経営企業法』に続く、私営企業の市場における権利・義務を規範した第三の法律である。

2002年、中国で初の民間資本による保険会社である民生人寿保険股キン有限公司が設立された。
2004年、中国民営企業の聯想集団(レノボ・グループ)がIBMのパソコン事業を買収した。これにより、聯想集団はデル、ヒューレットパッカードに次ぐ世界第3位のパソコンメーカーとなった。
2005年、中国第一号としての民間資本系航空会社である奥凱航空公司(オーケーエア)が、初の定期旅客便の運航を始めた。


「人民中国」より2008年4月21日

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