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国際通貨化の足取りが速まる人民元 |
発信時間: 2008-04-24 | チャイナネット |
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国外での流通の現状 長年、人民元の国外での流通状況について調査・研究している曹紅輝氏は、以前は、人民元は国境地帯でしか流通していなかったが、現在では一部の先進国の部分的な地区で流通し、両替できるようになっていることに気づいたという。具体的な統計データはまだないが、人民元の国外流通の範囲はますます広がり、その数も大きくなると見られている。 東南アジアでは人民元は米ドル、ユーロ、日本円に次ぐもう1つの“ハードカレンシー”になっている。 ラオスの東北地区では、人民元は本国通貨に取って代わって流通し、首都のビエンチャン一帯でも流通している。中国・ミャンマーの国境貿易では、毎年流出、流入する人民元が10億元余りに達している。 また人民元はベトナムではすでに全域で流通しており、ベトナム国家銀行は人民元の預金業務を取り扱っている。 さらに人民元は中央アジア5カ国、ロシア地区、パキスタンでも流通している。曹紅輝氏の話では、中央アジア地区で現在人民元の流通量が最も多いのはカザフスタンで、約10億元余りに達している。 モンゴルでは、人民元は主要外国通貨となっており、各銀行は人民元の預金業務を取り扱っている。モンゴルとの国境貿易の中では、人民元の現金取引が取引総額の3分1以上を占めている。 国際社会全体から言えば、境界を越えて人民元の流通量が最も多いのは中国香港地区である。人民元は香港では多種多様なルートで両替することができる。他国と違って、香港地区では人民元は投資の一種の準備通貨としても使われている。 実際には、中国の周辺諸国と地域の経済貿易では、人民元は早くも「区域的決済通貨」としての役割を果たしている。2004年12月、中国人民銀行は、人民元はロシア、モンゴル、ベトナム、ミャンマー、ネパールなどの周辺諸国で国境貿易決済の主要通貨となっている、と指摘した。 |
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