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人民元高、中国の紡績品輸出を逼迫 |
発信時間: 2008-04-29 | チャイナネット |
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「中国の紡績品は納期の遅れがなく、品質もいいが、ここのところ値上がりしてきた。品質と価格との適切なバランスをとる努力が必要だ」とオーストリアのワーナーさんは話す。 中国最大の紡績化学繊維製品基地がある浙江省の紹興県で24日から26日にかけて第1回春季紡績博覧会が開かれ、業界関係者500人以上が訪れている。ワーナーさんもそのうちの一人だ。 中国の紡績品はこれまで安くて品質が良いとされてきたが、人民元の対ドルレートの1ドル7元割れや、輸出還付税率の引き下げにより、価格競争力が低下している。 なかでも、人民元の対ドル相場の上昇は最も逼迫した問題だ。インドの業者は「人民元レートの上昇で商売が難しくなった」と不満を漏らし、「中国の紡績品は品質が良くて、価格も安かったが、人民元レートの上昇で経営が厳しくなった。人民元の対ドル相場が1ドル6元を切るような状況になれば、ベトナムやインドネシアなどの業者に移転を考えるしかない」とこぼす。 これに比べ、ここ最近のユーロの台頭により、ヨーロッパの業者には人民元為替レートの上昇がそう重くのしかかっていない。ドイツのユーリさんは「わたしもバイヤーだから、商品は安ければ安い方がいいに決まってる。だから、今はヨーロッパのバイヤーと中国の同業者が組むいい時期なんだ」と声を弾ませる。 一方、ヨーロッパの業者も別の問題を抱えている。ワーナーさんは「ユーロ計算だと、今はユーロが強くなっているから、為替相場の心配はないんだけど、中国のベンダーは原材料の高騰や人件費の上昇で値上げをしたいというんだ。それはなかなか受け入れられないよ」と苦衷を訴えた。 価格的な魅力が減ったとはいえ、外国の業者はなお中国製品を求めている。杭州中国貿易促進協会は23日、ロサンゼルスの中小企業数十社を中国での調達に招待した。米業者のソロモンさんは「人民元為替レートの上昇やサブプライムローン問題で中国企業との提携をストップすることはない。中国の商品は品質が良いし、自己の優位性をもっている」と述べた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。 「人民網日本語版」2008年4月28日 |
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