中国国際経済関係学会　景学成・常務研究員

四川省の地震後の再建には大量の労働力が必要になる。労働力の多くは四川省にとどまって労働力の還流局面を形成し、地震後の再建を助けようとするため、四川省の労働力輸出にはある程度の影響が出るだろう。労働力関連要因を踏まえると、四川は労働力輸出大省であり、広州などの主な労働力の吸収都市は、このたびの地震を受けて労働力コストが増大すると予想される。

中央財経大学銀行研究センター　郭田勇主任

地震発生後、四川省では労働力の明らかな還流現象がみられるだろう。地震発生時には、同省出身の青年労働者は男女ともその多くが省外で働いていた。地震後の再建では、たくさんの工事が行われ、労働力、物資、資金へのニーズが高まるため、同省では雇用機会が大規模に増加し、省外で働く労働者が再建を助けるために戻ってくることが予想される。だが長江デルタ地域や珠江デルタ地域などの労働力ニーズが高い地域では、こうした労働力の還流現象により、人材不足が一層進展し、給与のさらなる引き上げを余儀なくされることが予測される。