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外資系企業、A株市場の安定に役割?
発信時間: 2008-06-30 | チャイナネット

当然ながら、市場にとっての悪材料の影響は、主に短期的な業界情勢や心理的な側面からくるものであり、長期的にみれば、海外企業の大陸部上場は混乱したA株市場の価格設定システムを徐々に内側から整えていく可能性がある。A株市場の中核となる価格評価基準または価格の中軸は、常にゴムのように弾力性に富んだものだ。上海証券取引所の総合指数が6千ポイントと高い水準にあり、「新興市場の価格上昇説」がささやかれたことが市場にバブルを出現させた理由だが、現在の市場は同指数が2700ポイントの低水準にあり、「発達した市場との間で価格に開きがある」との見方が広

まっており、また同じ轍を踏む可能性がある。こうしたことから、一見合理的にみえる市場の高騰や暴落が、実際には市場の浮き沈みを激しくするという状況が起きている。

A株市場の価格システムが安定的な基準を欠き、市場の変動が非常に大きいという事態を招いた重大な原因は、A株の市場システム内部に安定した価格基準をうち立てる力がないことにある。一方、海外証券市場には基準となるべき上場企業群が往々にして存在する。それには主に二つのタイプがあり、一つは業績や株価が長期にわたり安定している企業で、銀行などの伝統的金融企業がこれにあたる。もう一つはある時期に国民経済の発展を促した新興の業界の企業で、かつて経済発展を主導した自動車産業や今世紀初頭のネットワーク産業、また今日の新エネルギー業界や農業業界の企業などがこれにあたる。両者の合理的な配置により、海外証券市場は相対的に安定した価格の中軸をうち立てることに成功している。その他の上場企業は、中軸の動きをみながら今後の方向性を確定し、市場の動向を判断しており、最終的に証券市場全体の変動幅を縮小することにつながっている。

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