飛行機に乗ったら携帯電話の電源を切る、というのは長年の常識だった。深セン航空は3日、五輪開催前に航空便の一部で携帯電話の使用を実現する計画を明らかにした。「重慶晨報」が伝えた。
深セン航空の李昆・総裁は「当社はスイスのオンエアー社が提供する航空機対応のGSMモバイル通信機器、衛星通信端末やアンテナなど、『機内での携帯電話使用』をサポートする設備を航空便3機に取り付ける。1機当たりの改造費用は約450万元。09年末までには、全ての航空便で携帯電話の使用を実現する計画だ」と話す。
航空便での通話が禁止されたのは1991年。携帯電話の電波が航空機の誘導システムなどに影響を与え、飛行障害を起こす恐れがあるためだ。しかし今回、実施される「上空での携帯電話使用」の電波は国際通信衛星を通じて直接地上の基地局に伝送され、さらに基地局で完全にデータ交換するため、地上のネットワークにつながず携帯電話が利用でき、航空システムに与える影響が極めて低い。
「航空便での携帯電話の通話料は非常に高い」と言われている。これについて、李総裁は「まだ確定はしていないが、確かに通話料は割高になる。通信費は国際ローミングの通信料の基準を採用する」と説明する。
国際ローミングサービスを開通している個人の携帯電話であれば、乗客は上空でのほとんどの時間、地上と同じようにいつでも通話ができるが、飛行高度が標高3000メートル以下になると、携帯電話サービスが自動的に抑制される。離着陸や低空飛行の際には安全面に支障が出易いため、携帯電話は今後も使用できない。
「人民網日本語版」2008年7月4日 |