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人民元高とユーロ高の違いは?
発信時間: 2008-07-10 | チャイナネット

このほかユーロ上昇でユーロの外貨準備の通貨としての機能が強まった。ドル下落とユーロ上昇を受けて、多くの国が自国の外貨準備構造を調整し、ユーロの保有量を増やした一方でドルを減らした。米ドルの価格変動、持続的な下落はユーロにチャンスをもたらし、価格が上昇して外貨準備の通貨としての機能が強められた。外貨準備の通貨に必須の条件は、安定していること、価値を維持・増大できることであり、下落を続ける通貨はこれにふさわしくない。ドル下落がもたらしたチャンスにより、外貨準備におけるユーロのシェアは拡大し、ユーロの地位が一層強化される見込みだ。現在、人民元は「対外的上昇、国内的下落」の局面にあり、今後の地域化や国際化にとってマイナスだ。中国の外貨管理システムの改革目標は、最終的に人民元の自由兌換を実現し、人民元の国際化を達成することにある。よく知られるように、通貨の主な機能は、価値の尺度であり、交換手段であり、記録の単位であるということで、国際化した通貨は安定していなければならず、そうでない場合に各国から退けられるのはやむを得ない。人民元の「対外的上昇、国内的下落」の局面は、元の国際化プロセスに影響を与えている。元が対外的に上昇しても、元は完全な自由兌換通貨ではないため、国際金融市場では上昇の利点を享受できない。元が国内的に下落すれば、元への保有意欲が低下する。このため元が国際化路線を歩むには、価格の相対的安定を維持することが必要になる。

各国通貨の地位の強弱はさまざまで、弱い通貨の国はおしなべて劣勢にあり、ドル下落で受ける影響もより大きい。米サブプライム問題はドル安売りで損失を移転させ、ユーロも本貨上昇により一部の損失をヘッジした。中国のような一連の発展途上国の本貨は劣勢にあり、ドル下落の損失を引き受けざるを得ない。

「人民網日本語版」より2008年7月10日

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