(2)中国農産品価格の動き
先物取引会社「上海中期」の李宙雷アナリストによると、農産品先物が外国市場の影響を受けて全面安で取引を始める展開になったとしても、豆類の価格がさらに低下する余地は小さい。国内の大豆供給は不足ぎみだからだ。豆かすの価格が下落したのは、これまでの過度に吊り上げられていた価格に調整が必要だったため。ただ、原料大豆の価格が再び上昇すれば、豆かすも同時に再び値上がりするとみられる。
先物取引会社「大陸期貨」の銭怡蔚アナリストによると、豆類以外のトウモロコシや小麦などの作物については、国内先物取引市場の相場は海外市場と比較的独立しているということができる。注意深い投資家は気付いているだろうが、ここ5年連続の豊作は政府に大量の食糧備蓄を可能にした。需給バランスが取れた自給自足を基調とする中国の小麦市場においては、もともとの微妙な需給バランスに加えられる政府の調整政策が、小麦価格を決める主導的役割を果たす。中国の小麦市場は政策市場であるということができる。
アナリストの多くは、国外の農産品価格が近い将来に値上がりをやめることはないと考えている。各国の保守的な貿易政策とバイオ燃料のための需要が続くと見込まれるためだ。
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