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農業の安全にとって脅威となる外資の独占
発信時間: 2008-10-24 | チャイナネット
(3)外資への制限必要
 中国社会科学院(社会科学アカデミー)工業経済研究所投資・市場研究室の曹建海主任は、早くも2006年末の時点で「世界的な農産品の大幅な価格上昇を背景として、国際資本が中国の穀物の安全を保護する上での脅威になる。外資系企業の投資リストを調整し、農業や川上・川下産業への外資による投資を制限し、縮小させる必要がある」と指摘していた。

 ある調査によると、2003年から05年のわずか3年間に、中国に建設された大豆の初搾り加工を行う大型工場のうち、半数以上の企業が経営破綻で倒産したり、他企業による合併買収(M&A)の対象となったりした。曹主任は「外資が注目するのは中国の消費市場だ。食用油の利益の高さにも注目している。外資系企業の数が少なく、そこに市場が集中すれば暗黙のうちに事態が進み、中国は最終的には食用油の価格設定をする権利を失い、外資による価格操作を受け、ひいては油脂原料市場でも買い手側の独占状態が出現することになる」と懸念する。

 今年6月、中国糧食行業協会の白美清会長は国務院に書簡を送り、油脂の自給率を高め、中国の食用油の安全保障をはかるよう提起した。その後まもなく、国は外資による油脂産業への投資を縮小するという政策シグナルを出し、国家発展改革委員会は昨年に輸入量が最も多かった農産品である大豆を、今後の取り組みの対象に絞り込んだ。税関がまとめた統計によると、2007年の大豆輸入量は3082万トンで、対外依存度は70%に達した。今年1~5月には輸入価格が78%値上がりし、輸入コストの上昇が国内市場に輸入インフレ圧力を与えた。

 発展改革委は9月初めに「大豆加工業の健全な発展を促進するための指導意見」を公布し、国内資本の加工企業の市場競争力の不足や市場シェアの低さといった問題を解決すべきとの見方を示した。

 于総裁は「この指導意見の内容は大豆の加工に限られており、食用油の少量パッケージ製品に関する制限はないことに注目すべきだ」と指摘する。于総裁によると、食用油少量パッケージ製品といった日常生活と切り離せない食品について制限を設ける必要がある。ある企業の市場シェアが50%を越えれば、市場価格を左右することが可能になり、随意に価格を設定できるようになるが、これは一種の商業行為であり、政府の強い干渉は望ましくない。于総裁は「根本的な解決方法は、市場の独占を制限し、企業間の対等な価格設定メカニズムを構築することだ。これは消費者にとってよい価格環境だといえる」と話す。
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