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人民元の国際化で最初の一歩 |
発信時間: 2008-12-17 | チャイナネット |
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中国政府は、制御可能な範囲内において、人民元の周辺諸国での流通を進めており、金融危機を契機に人民元の国際化の第1歩を踏み出した。香港は比較的成熟した国際金融センターの1つとして、そして内陸部との関係の緊密さで、人民元の国際化により大きな役割を果たすことになるだろう。 人民元による貿易決済と人民元債券の発行は、香港で先行して行われると予測され、香港金融管理局の任志剛総裁は16日、中国人民銀行との間で、通貨交換メカニズムを構築したいという意向を示している。 先週の金曜日、中韓両国は、最大1800億元/38兆ウォンの通貨スワップ協定を締結し、交換で得た相手国の通貨を外貨準備高に加える比率についても検討している。世界金融危機以来、中国人民銀行が他国の中央銀行と通貨スワップ協定を締結するのはこれが初めてで、これは全く新しい試みであり、人民元の国際化のシンボル的な出来事でもある。 本位貨幣で交換すればドルを避けることができ、ドルの為替レート変動の影響を受けることをも回避できる。国務院金融研究所の巴曙松副所長は、これは地域経済や金融安定化の役割を発揮すると同時に、人民元の国際化での困難な課題において、ついに最初の一歩を踏み出したと評価している。 理論的には、人民元の国際化の条件はまだ整っていない。健全で効率的な国内通貨や金融システムはまだ確立されておらず、そのうえ資本項目の完全開放もなく、利率と為替レートの市場化も未完成だ。 今回の世界金融危機で世界各国は、ドル単一国際決済通貨や、外貨準備制度のリスクが大きいことを深く認識した。しかしユーロと日本円以外、まだ国際通貨になりうる通貨はない。ある学者は、人民元にとってまだ準備が整っていない段階にやってきたチャンスだったと話す。 しかしこうした切迫した状況は、人民元の国際化を試みるチャンスになった。それは中国と周辺諸国や地域との貿易、投資での人民元による価格提示や決済を提唱することだ。 「チャイナネット」2008年12月17日 |
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