マインスハウゼン氏によると、両国の輸出構造に優劣はつけがたく、現在の経済危機のもと、両国が輸出と経済全体で多大な打撃を受けていることから、総合的な評価を下すことは困難だという。また、危機的状況下で、グローバル企業が投資を大幅に縮小するため、ドイツは輸出でマイナス影響を受けるのに対し、経済危機が深まるにつれ人々の消費も次第に落ち込むことから、中国製消費財も世界で売り上げを伸ばすことが困難になると考えられる。こうしたなか、どちらの輸出方式が有利か容易に論じることはできない。実際、中国は衣料品製造設備・機器を主にドイツから輸入しているので、中国の消費財を中心とした輸出構造によってドイツが多大な利益を受けていることになる。中国はドイツ機械製造業の重要な取引先の1つとなっている。
また、マインスハウゼン氏は、どちらの国の輸出依存度がより大きいかという問題ついて、「回答を出すのは難しい」としながら、「中国政府は内需拡大政策により輸出依存度の引き下げを図っているため、他国の中国経済に対する影響力が低下しているが、こうした動きがどのような効果をもたらすのか、しばらく注目する必要がある」と指摘。さらに、中国国内市場について、「巨大であるが、消費能力が保障されていないので、中国の多くの輸出志向型企業で実施されている大規模な人員削減が、一部の人々の購買力に影響を与える可能性が高い。もちろん、その13億人の人口は巨大な潜在市場が存在することから、強みでもある」との見解を示している。
「チャイナネット」2009年1月24日
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