合弁プロジェクトで風下に立つ中国企業
賈新光氏によると、国内の政策の影響を受け、世界の大型自動車メーカーはいずれも、合資協力のモデルで中国に参入している。自動車生産全プロセスの現地化を加速するものではあったが、国内自動車メーカーは関連技術を完全に消化することはできなかった。このようなやり方では、自社ブランド技術研究の力を育むことができず、核心技術を他社に握られたままになってしまう。利潤を外資メーカーに譲ることにもなる。
中国の合弁自動車メーカーでは現在、投資による収益が慣例となっている。中国側の株主は合資企業で投資代表の役割を務め、合資企業の運営は、グローバル自動車メーカーが中国に対してすでに定めた戦略に従って行われる。市場低迷期に営利能力を保つことのできる国内企業もほとんどが合資企業だ。
賈氏によると、世界の大型自動車メーカーと合資企業を作ることは、中国メーカーにとって仕方のないやり方だ。「過去には、市場と技術を交換することができた。だが市場が開放された現在、合資企業の製品は完全に外資に依頼している。企業のコントロールでは、中国側は風下に置かれており、海外自動車ブランドの中国本土での工場と化している」。
また、有名な国際ブランドの合資企業の国内ブランド戦略にも考慮が必要だ。華晨宝馬(BMW)や北京奔馳(ベンツ)を例とすれば、その売り上げ状況はあまり振るわず、合弁企業はいかにBMWやベンツの知名度やブランド力を生かしていくかを検討しなければならない。自動車産業に詳しい観察者によると、高級車のユーザーは合資ではなく輸入車を好むため、合資企業は、生産する自動車自動車の車種として一般車をよく選ぶという。
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