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大型航空機は国力向上の原動力
発信時間: 2009-05-21 | チャイナネット

▽飛行に成功しても道半ば、最終的な成功は市場が判定する

20年にわたって宇宙航空事業に携わってきた張董事長は、宇宙事業と航空事業は兄弟のような密接な関係にあるが、民用大型航空機とキャリアロケットとは本質的に異なるものだと骨身に染みて感じている。大型航空機は研究開発に成功するだけではなく、商業的にも成功することが求められるからだという。

宇宙へ飛び立つキャリアロケットは打ち上げに成功しさえすればよいが、民用航空市場に投入される大型航空機は、飛行に成功するだけでは「道半ば」だといえる。最終的に成功したかどうかは市場の判定を待たなければならない。言い換えれば、大型航空機の生産では、市場が認知するかどうか、顧客が購入するかどうか、市場競争力を備えているかどうかがカギとなる。よってキャリアロケットで最も重視されるのは技術力と信頼性であり、民用航空機で最も重視されるのは技術と市場だということができる。

張董事長によると、タイムテーブルに基づけば、中国の大型航空機は2014年にテスト飛行を実施し、2016年に商用化を実現する。商用化を実現するには市場を念頭に置かなければならない。市場を念頭に置くとは、コスト意識とブランド意識をもつことだ。

また張董事長によると、キャリアロケットは一般的にいって商用化のために大量に必要とされることは少なく、研究開発時には往々にして一連の特殊な方法が採用される。たとえばかつてキャリアロケット「長征2号」を開発した時には、使用したアルミ板が振動により輸送中に傷つくことを防ぐため、一連の特殊な方法が用いられた。1基や2基のロケットならこうした方法を採用できるが、大量生産する民用航空機では無理だ。このため大型航空機の製造では、大量生産のニーズに応えつつ、コスト意識や利益意識をもつことが必要になる。

民用航空機市場の容量は巨大だが、競争も非常に激しい。現在、国際主要路線の民用航空機市場は米ボーイング社と欧州系のエアバス社にほぼ独占されており、中国がその中で一席を占めようとするなら、し烈な競争にも直面しなければならない。

張董事長によると、同公司は後発組であり、最初の一歩を踏み出す時から科学研究と市場とを同時に視野に入れなければならず、航空機が完成して空に飛び立ってから市場を探すというわけにはいかない。

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