国家外匯管理局国際収支司の管濤副司長は25日、ファンド会社・上投摩根基金管理有限公司の経済月間観察会に出席した際、中国の経済成長が予測を上回って好調であること、外部の市場環境が徐々に改善されていることなどを受けて、下半期には中国に流入する外貨資金が一層増加する可能性があるとの見方を示した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
管司長は「下半期の資金流入圧力は一層強まると考えている。直面するであろう矛盾点はなんといって国際収支の大幅な黒字だ」と述べた。
同局がこのほど発表したデータによると、今年上半期には国際収支の経常黒字は前年同期比32%減少し、資本・金融収支の黒字は同54%減少したが、経常収支、資本・金融収支の「双子の黒字」局面は続き、上半期の外貨準備は前年末比1856億ドル増加の2兆1316億ドルに達した。
管司長は次のように指摘した。現在はまだ資本の大量流入現象ははっきりとはみられず、域外資金の流入と銀行の外貨決済・売却による黒字はいずれもここ数年来の低い水準を保っている。銀行が代理執行する域外との外貨資金の収支情況をみると、外貨は流出額・流入額ともに前年同期より減少し、流入額の減少率が流出額の減少率を上回った。また第2四半期(4ー6月)の外貨流入額は第1四半期(1ー3月)を下回った。銀行の外貨の決済・売却情況をみると、決済額・売却額が前年同期より減少し、かつ決済額の減少率が売却額の減少率を上回った。第2四半期の外貨決済額は第1四半期を上回ったが、これは主として外貨の売却額が減少したことによるものだ。人民元の値上がり観測が弱まり、国内外における人民元のフォワード・レートは分化の傾向にある。
あるアナリストは「今年下半期には外貨の流入が一層増加し、域外から国内へ絶え間なく流動性がもたらされるだろう。だが流動性がどれくらいになるかは、中国人民銀行(中央銀行)のリスクヘッジ力にかかっている」と話す。
「人民網日本語版」2009年8月26日