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ポスト金融危機の時代における成長産業(3) |
発信時間: 2009-08-26 | チャイナネット |
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(3)次世代IT産業 90年代以来、IT産業はハイテク産業の中心を担ってきた。ITバブルの崩壊は、IT産業に打撃を与えた。だが技術の蓄積によって、IT産業には、新たな技術的飛躍が準備され、次世代IT技術が育まれつつある。次世代IT産業が潜在力を持つ理由は次の通り。 第一に、巨大な技術グレードアップの余地がある。次世代インターネット技術はほぼ形を整えている。現在ブロードバンドと呼ばれている通信速度は毎秒2メガだが、次世代インターネットでは毎秒100メガ以上の高速通信が実現される。ハイビジョン映画のダウンロードにも数秒しかかからなくなるのだ。次世代インターネットは高速性でだけではなく、安全性や便利さでも従来型を上回るものとなる。 インターネットは現在、「モノのネットワーク(Internet of Things)」との革新的な融合を遂げつつある。世界経済発展の新たな動力となる画期的な進歩だ。マイコンと通信の能力を持った各種の設備がインターネットを通じてビジネス系統・社会系統・物理系統と連結し、全く新しいスマートなインフラと設備ネットワークが形成される。これを使った「スマートシティ」「スマート物流」「スマートグリッド」「スマート医療」などが構想されている。米シスコ社はすでに「スマートホーム」を打ち出している。送電網のスマートグリッド化は米国で実施が始まっており、上海の華東網も実験段階にある。 コンピューター処理をネットワーク経由で提供する「クラウドコンピューティング」というサービスも普及に向けた取り組みが始まっている。IT企業の多くが、クラウドコンピューティング市場への進出をはかっている。米国際データ社の予測によると、クラウドコンピューティングサービスの市場規模は2012年までに420億ドルに達し、企業がクラウドコンピューティング技術にかける予算は今後5年で現在の3倍となる見込みだ。 第二に、大きな市場開発の潜在力がある。第3世代携帯電話(3G)の発展に伴い、携帯電話でのインターネット利用者が増えており、携帯電話・ノートパソコン・ネットブックなどが一緒になった新たな市場ができつつある。工業情報化部の予測によると、3Gライセンスの発給後、関連企業は建設資金として2年間で少なくとも2800億元を投入することになる。これだけでも1兆元規模の産業規模の形成が見込まれるという。 またコンピューターは、農村家電普及政策の対象ともなっている。農村の通信環境整備も進められている。農村の情報化には新たなチャンスが訪れており、中国農村の巨大な市場潜在力は今後ますます際立っていくことになるとみられる。 第三に、国際経済危機が、中国のIT産業の発展に新たなチャンスをもたらしている。危機の影響による国際競争の低下は中国のIT企業に新市場開拓のチャンスを与えている。海外の資産価値が大幅に下がる中で、実力のある中国企業は、国際的な合併・買収、技術や人材の導入が可能となった。また危機は、核心技術やカギとなる技術を購入するコストを下げた。このことは、先端的な応用技術を中国企業が買うのに有利な条件を与えている。 作者:国務院発展研究センター研究員 李佐軍 「人民網日本語版」2009年8月26日 |
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