ホーム
大学生ボランティア・李遠さん
発信時間: 2009-10-21 | チャイナネット

 

李遠さんは山東省莱芜の出身。洛陽師範学院美術学部を卒業した後、油絵専攻の学生として、共産党青年団中央が組織した西部支援ボランティア計画に応募した。なんと理想主義的な色彩に富んでいることか。

彼は03年8月、親友に別れを告げて新疆行きの列車に乗り込んだ。支援するのは新疆最西北部の農十師181団中学。

学校では9クラス、450人の授業を担当。子どもたちとはすぐに親しくなった。「大西北部が遅れているのは、人材がいないから。教室で子どもたちの渇望に満ちた目を一つひとつ見ていると、ずっと教えられればいいなと思ってしまいます。零下20℃以下の中でゲームをし、僕の手が凍っているのを見ると、子どもたちは手を持ち上げて息を吹きかけてくれました」。非常に短い間に、彼はその愛で子どもたちに尊敬され、敬愛されるようになった。彼らは親しみを込めて「お兄さん」と呼ぶ。子どもたちにとって最高の友人なのだ。

李さんは03年9月27日、181団中学で生死を分ける試練を経験した。当時、授業中だったが突然、教室が揺れ始めたのだ。「地震だ!」、と感じた。「みんな、運動場へ!」。それから、また教室へと急いだ。2人の生徒がかばんを片づけているのを見て、「かばんは要らない、戻ったら先生が新しいのを買ってあげるから」と叫び、手をしっかり握って階下に急いだ。彼と数人の先生のおかげで、すべての生徒は安全に移動し、一人も負傷しなかった。この地震はロシア、モンゴル、中国の境界にあるロシア・アルタイ自然保護区で発生、震度はマグニチュード7.9。震源まで学校から約200キロ。

新疆では、学校での仕事のほか、農繁期の時は水路建設、道路改修、トマトやハミウリの収穫にも参加した。

李さんは1年が終る前に、ためらうことなくさらに1年延長した。「今から見れば、われわれはおおばかだったのでは、と感じている人もいるけど、われわれの一生から見れば、この2年余りのボランティア生活は、われわれの人生で最も貴重な財産になるでしょう」

「チャイナネット」 2009年11月

  関連記事
  同コラムの最新記事

· 大学生ボランティア・李遠さん

· ロシア人医師、「チベット白内障治療支援活動」に参加

· チベット 察隅農場の「転身」

· 西部大開発へ強い関心 エコノミスト・宮崎勇氏

· チベット高原の「牛財神」