中国政府当局は4日、上海ディズニーランドの建設を認可した。現地の専門家は、年間の集客力は最低1000万人に上ると見ている。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
上海上海華東師範大学観光学部の楼嘉軍主任は「ディズニーは世界的なテーマパークで、オープンすれば、毎年最低1000万人の集客力がある。このような規模の集客力は、上海の現代サービス業に新たな発展のチャンスをもたらす。上海観光の新たな人気スポットとなり、ホテル、小売、飲食、コンベンション、アミューズメント、交通・運輸、金融・保険、建設など各業界の発展を牽引し、上海の国際的な知名度や総合的な競争力を高めるだろう」と指摘する。
ディズニープロジェクトの審査に参加した上海財経大学観光マネジメント学部主任の何建民教授は「現在、海外旅行に行く中国人の数は毎年延べ5000万人に達する。うち88%前後が自費旅行だ。このことから、小康社会(ややゆとりのある社会)に入った後の中国人の観光消費需要が、国内だけでは到底満たされないことがわかる」と指摘する。
統計によると、長江デルタ地域は観光客受け入れ数で全国の4分の1近く、観光収入では同3分の1近くを占める。だが観光資源の面では抜きん出ておらず、特に国際的な観光資源・商品が不足している。たとえば江蘇省・浙江省・上海の世界級観光地区(遺産)は計1.5カ所に過ぎず、全国の4.28%だ。
ディズニーランドの誘致は、山水観光資源を除けば国際的な大型のアミューズメント施設やテーマパークがないという長江デルタ地域の空白を埋め、同地域の観光産業の現代化・国際化水準を高め、国際的観光商品・世界的観光ブランドを打ち出すうえでプラスとなる。
何教授は「先進国の娯楽業は社会全体の支出の6潤オ7%を占める。わが国にはこの面で、まだ相当大きな余地がある。上海万博とディズニーランドの『双発エンジン』を持つことで、上海と長江デルタの吸引力は極めて大きく高まるに違いない。より多くのビジネス会議・展示会、観光イベントが開催されるようになり、上海と長江デルタの現代サービス業は質的飛躍を果たすだろう」と述べた。
「人民網日本語版」2009年11月5日