商務部の姚堅報道官はこのほど天津市で開催された2009年中国国際貿易学会・国際貿易発展フォーラムに出席し、「国際金融危機の発生後、中国の米国、日本、欧州連合(EU)に対する輸出量は減少しているが、これらの国・地域の輸入市場に占めるシェアは逆に増大している」と述べた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
姚報道官は次のように述べた。
金融危機により中国の輸出ニーズが減少し、輸出入規模が全体的に低下し、対外貿易は厳しい課題に直面している。ある統計によると、今年第1-3四半期(1-9月)の輸出入総額は1兆5578億ドルで前年同期比20.9%減少した。
だが中国が国際市場に占めるシェアはかえって増大している。ある統計によると、今年1-9月の対米輸出額は1849億2千万ドルで同14.9%減少したが、米国の輸入市場に占める中国のシェアは18.84%で前年同期を3.88ポイント上回った。
繊維アパレル製品をみると、同期の対米輸出量は124億3千万平方メートルで同0.3%減少したが、米市場シェアは40%で同3.8ポイント上昇した。
日本ではどうか。同期の対日輸出額は879億2千万ドルで同14.66%減少したが、日本の輸入市場に占めるシェアは22.27%で同3.99ポイント上昇した。同じく、EUでも1-7月の対EU輸出額は1614億3千万ドルで前年同期比21.6%減少したが、EU市場シェアは同2.94ポイント上昇の17.41%に上った。
中国の対外輸出の国際市場に占めるシェアの増大は、中国の対外貿易が引き続き強い競争力をもっていることの現れだ。
危機から生まれた「倒逼機制」(追い貸しメカニズム)を利用して対外貿易成長モデルの転換を推進していることが、中国が対外貿易において競争力を高めていることの重要な原因だ。金融危機に対応する過程で、経済環境の逼迫や市場の制約の増大などにより同メカニズムが形成され、これによって中国企業は構造調整、独自開発、管理の改善などで一連の突破口を開いたといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2009年11月10日