中国輸入自動車市場に、緩やかな成長の兆しが現れている。今年第1-3四半期(1-9月)の輸入乗用車のナンバープレート登録数は約25万台で、前年同期比17%増加した。また来年の輸入自動車市場は全体として安定した成長傾向を保つ見込みだ。中新社が伝えた。
5日に発表された「中国輸入自動車市場秋季報告」によると、マクロ経済の安定回復と自動車産業調整振興策の実施を大きな背景として、今年の中国自動車市場は全体として急速な発展を遂げた。政策による優遇措置を受けなくとも、輸入車のプレート登録数は同期、緩やかな増加を達成した。だが金融危機や2008年9月に実施された消費税調整策の影響を受けたため、今年の登録数の伸びは昨年の44%には及ばない見込みだ。
2010年の輸入自動車市場について、中国進口汽車貿易有限公司の丁宏祥総経理は次のように分析する。マクロ経済の好転を受けて、来年の中国輸入自動車市場は全体として安定した成長傾向を保つことが予想される。だが今後一定の期間は、関連政策の変動が市場に与える可能性のある影響に注視する必要がある。たとえば▽排気量1.6リットル以下の自動車に対する自動車購入税の半額免除政策は年内で終わるが、代替政策を打ち出すかどうか▽商務部が米国産輸入自動車製品に反ダンピング・反補助金調査を実施していること▽「完成車の特徴を備える自動車部品の輸入管理規定」の撤廃発表後の一連の政策の変化----などに注意する必要がある。こうした政策調整は来年の輸入車市場の動向に大きな影響を与えるとみられる。また金融危機の発生後、中国市場は多国籍自動車メーカーの売上に大きく貢献するようになり、利益の面でも主な貢献者となったため、多国籍メーカーは中国自動車市場をますます重視するようになり、各方面への投資を相継ぎ拡大させている。来年の中国輸入自動車市場では、今年を上回る激しい競争が展開することが予想される。
「人民網日本語版」2009年11月6日