不動産価格の高騰、消費拡大、就職圧力がかかる昨今、ホワイトカラーをどう定義するのか?会社員の中で誰がホワイトカラーにあたるのか?ホワイトカラーの生活とはどういったものか?「北京晩報」と求人サイト「智聯招聘」が共同で2週間にわたる調査を行い、人々が考えるホワイトカラーの定義とその生活の実態について探った。北京晩報が伝えた。
収入は最も直接的にその階級を浮き上がらせる。社会科学院は2年前、北京のホワイトカラーの月収は5000元とする基準を発表した。それから2年が経ち、ホワイトカラーの月収は5000元以上だという回答者が4割にのぼった。また月収が8000元または1万元以上がホワイトカラーだという回答者はそれぞれ18%を占めた。
ホワイトカラーはどんな会社に勤めているのか?大部分の人はホワイトカラーの定義は会社の形態には関係ないと考えているようだ。もし会社の形態でみるなら、多くの人は外資系企業と答え、その数は27%にのぼった。この割合は他の企業を大きく上回った。コーヒールームがあったり、社員に英語名をつけたり、外国人の上司に業務報告する外資系企業は依然会社員にとって高収入でいい仕事の代名詞となっている。おもしろいことに今回の調査で、オフィスで頭を使った仕事をしている労働者がホワイトカラーという概念がなくなってきたことがわかった。普通のオフィスで働く人をホワイトカラーと定義している会社員はわずか16.5%と2割にも満たなかった。5割近くの会社員は企業の中間管理職がホワイトカラーだとし、22.3%の会社員は高級管理職がホワイトカラーだと答えた。
会社員のイメージするホワイトカラーの特徴から、ホワイトカラー生活への憧れが見て取れる。調査によると、大多数の会社員はホワイトカラーには世間体のいい仕事があり、仕事に誇りをもっているとの見方を示した。このことからも人々はホワイトカラーに理想を抱き、優雅で満ち足りた生活をしているというイメージが出来上がっていることが伺える。
ところが実際には、ホワイトカラーの生活はこういった理想的な生活とはかけ離れている。ホワイトカラーの生活について、自称ホワイトカラーだというグループに聞いたところ、次のような答えが返ってきた。仕事は世間体がいいが、残業詰めで給料もさほどよくない。着る物は適当でブランド物は少ない。マイホームはあるがローン返済に給料のほとんどが消える。仕事のプレッシャーが強く、余暇はイメージするほど豊富ではなく、たまに小金持ちの集まる場所に行くぐらい。精神的な開放感も数年の葛藤で徐々に生活へのプラッシャーから輝きを失いつつある。出かけるときにはバスを使い、タクシーにはたまに乗る程度。ガソリン代の値上げで車は駐車場に置きっぱなし。仕事のプレッシャーが大きすぎて不健康でイライラしている。社会的な責任感は想像するほど強くなく、ただたまに憤慨することがあってもそれを行動に移すことはない。
「人民網日本語版」2009年11月24日 |