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中国にふさわしい成長率は8-9% 清華大胡教授
発信時間: 2009-11-26 | チャイナネット

 中国国内情況の研究で有名な清華大学の胡鞍鋼教授は25日、「中国はなお経済が飛躍する段階にあり、今後の経済成長も引き続き発展への巨大な潜在力を秘めており、長期にわたり高度成長を維持できるとみられる。ふわさしい経済成長率は8%から9%の間だ。中国には幾重にも折り重なった増幅効果が存在するため、中央政府は経済成長率の予測目標を7.5%とするのがよい」と述べた。中新網が伝えた。

 胡教授は次のように述べた。

 経済成長率は高ければ高いほどいいというものではなく、適切な成長の幅というものがある。その上限は資源の供給、環境の質、生態の受け入れ能力、気候変動などといった制約に左右される。中国の経験を踏まえると、8-9%の経済成長率が適切であり、10%を超えれば各方面に張りつめた状態が生じるだけでなく、健全で安定した発展の道筋を外れることになり、さらにはさまざまな自然の代償が極めて大きくなり、自然資産の損失も極めて大きくなり、償還が不可能、かつこうしたペースの維持が不可能になる。こうしたわけで、経済成長率を適切に抑制し、長期的な成長の潜在力とうまく対応させて、国民経済の持続的、安定的で健全な発展を維持することが必要になる。

 経済成長は発展とイコールではなく、発展の加速は科学的な発展とイコールではない。このため国は第12次五カ年計画(2011-2015年、「十二五」)の全体的な構想において、科学的発展を主軸に置き、経済の構造調整を主要な方向性とし、エコロジーに配慮した発展を基本的な要求とし、中国の特色を備えた経済、政治、社会、文化、生態の五大建設の全面的スタートを中心的な内容に据えるべきだ。現在はこの五大建設分野の発展レベルが統一されておらず、それぞれに発展戦略を制定する必要がある。現時点では、経済建設は引き上げ調整が必要であり、政治建設は緩やかな推進を、社会建設と生態建設は持続的深化を、文化建設は全面的始動を必要としている。

 中国は今、高度成長を維持するという発展の黄金期にあり、十二五の主要発展目標には次の8点が含まれることになる。


 (1)マクロ経済の安定した運営
 (2)産業構造の最適化・グレードアップ
 (3)持続可能な発展力の大幅な増強
 (4)基本的な公共サービスを都市部・農村部住民に行き渡らせること
 (5)世界トップレベルの人類の発展の仲間入りをすること
 (6)都市部・農村部地域の発展のさらなる調和
 (7)社会主義市場経済体制のさらなる整備
 (8)社会主義政治・文化建設の新たな進展

 「人民網日本語版」2009年11月26日

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