世界の政界・経済界のリーダーら2500人余りが集まる世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)が27日、スイスのダボスで始まった。世界経済の回復は持続可能か? 成長エンジンはどこにあるのか? リスクは何か? 国際社会は「2010年ミッション」をどのように引き受けるのか? 参加者たちは「ポスト危機」時代の世界経済の見通しを議論し、こうした問題の答えを模索する。
同フォーラム主宰者のクラウス・シュワブ氏が言うように、「この会議を理解するためには、世界でいま何が起こっているかを見る必要がある」。2008年、米国に端を発した金融危機は全世界を席巻し、2009年、世界経済の成長率は2.2%にまで低下した。この2年間で数兆ドルの富が消えてなくなり、1千万にのぼる労働者が職を失った。
今年のダボス会議のテーマは「世界の現状を改善する――再考・再設計・再建」。「ポスト危機」時代、このテーマは世界の政界・経済界・学界の代表たちの共鳴を呼んだ。
「ポスト危機」時代、世界経済の成長はいまだ不確定性にさらされている。ある専門家は、世界金融危機の最も深刻な段階は過ぎ去ったが、回復は依然として脆弱であり、二次衰退の可能性も排除できないと指摘する。2010年の世界経済成長率については、国連が2.4%、世界銀行が2.7%、国際通貨基金(IMF)が3%と予測している。しかし失業問題、債務問題、資産価格バブル、貿易保護主義など依然としてリスクは存在し、各国も景気刺激策の撤廃時機を、2011年以降、世界経済が回復を持続できているかどうかを見て決定するとしている。
「ポスト危機」時代、世界の産業は大規模な構造調整に直面している。これまでの百年で、自動車、鉄鋼、建築などといった従来の基幹産業はしだいに疲労し、情報産業、環境産業、バイオ産業などといった新興産業が大量の富を生み出し、世界経済の成長を牽引する重要な動力となっている。各国政府は未来の産業発展の高台を掌握するために、相次いで発展戦略を調整し、早めに布陣を考案している。今年のダボス会議の議題の多くは、新興産業の発展と設立をめぐるものである。
|