(1)グローバル経済の新動力に
中国政府は近年の世界経済、国内経済の発展に直面する課題に対し、科学的発展観、実体産業を主体とする経済体制や他に例がない発展モデルを打ち出し、協調・持続・安定といったバランスの取れた中国経済の発展を促進してきた。
「世界経済を見る際、中国を除いては意味がない。中国は全世界で最も活力がある経済体となった」と話すのは、ケンブリッジ大学のジェームス・モリス教授だ。教授は、飛躍する中国経済があと20年はグローバル経済の変化に影響を与えるとみる。国際機関や海外の経済学者の多くも中国に対して同じような見方を示している。
中国の需要はここ数年急増しているが、とくに世界の原材料市場や建築機械市場でその傾向が強くなるとある専門家はみる。中国は今、毎年ボストンの街2個分に相当する都市化建設を進めている。一方で、中国の大量の低賃金労働力が世界の経済成長の潜在力を高め、世界のインフレを抑制している。
中国の外貨準備高もまた、米国の債券市場を支える重要な力になり、貯蓄率がゼロに迫る米国経済の運営を維持している。中国は世界に大量の製品を輸出すると同時に、世界から多くの製品や技術を輸入している。発展途上国の多くは中国と経済協力することで利益を得ている。
ボアオアジアフォーラムの竜永図秘書長は、中国経済の重要性はグローバル経済の性質やグローバル経済問題の討論の内容を変えただけでなく、市場経済の考え方に対しても重大な影響を及ぼしたと考える
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