全国人民代表大会(全人代)代表で西蔵(チベット)自治区人民代表大会常務委員会主任の向巴平措氏は7日、全人代プレスセンターで国内外の記者の質問に対し、中央政府による第4回チベット工作座談会以来8年で、チベットの各事業は全面的に進歩し、経済・社会の発展の歩みを加速していると話した。
向巴平措氏によると、2001年6月に中央政府が開いた第4回チベット工作座談会以来、中央政府と全国各省・直轄市、特にチベットへの対口支援(一対一の支援政策)を行う各省・直轄市、大手国有企業の支援の下、チベット史上最も変化が大きく、経済発展が最も速い8年だった。この8年でチベットのGDP平均成長率は12.3%に達し、他の各方面でも大きな発展と進歩を遂げた。
チベットへのインフラ投資はこの8年で1800億元(うち中央投資が1100億元以上)に達し、青蔵鉄道を代表とする鉄道、道路、空港などのインフラ設備が急速に改善された。同時にチベットの各民族にとっても恵まれた8年で、農牧民一人当りの年収は7年連続で二桁成長を続けている。
またチベットへの支援に最も力が注がれた8年でもあった。17の省(直轄市)、17の国有企業による支援で2400人以上がチベットに派遣され、5000以上のプロジェクトが実施、1500億元以上が投じられ、中央政府の要請に基づき農牧地と民生への支援に力が入れられ、チベットの民生改善に非常に重要な役割を果たした。
今年年初、中央政府は第5回チベット工作座談会を開き、対口支援を行う省に毎年省の一般予算収入の1000分の1をチベット支援に充てるよう指示、チベットへの支援金は現在よりもさらに大幅に上乗せされることになった。
また、ここ数年の観光業の大発展抜きにはチベットの経済成長は語れない。全人代代表でチベット自治区主席の白瑪赤林氏は同記者会見で、昨年1年間で国内外の観光客561万人がチベットを訪れ、観光収入は56億元にのぼったとした。
チベットの農牧民の「定住プロジェクト」について白瑪赤林氏は、昨年末の時点で23万世帯120万人の農牧民が新居に入居したと報告。今年は劣悪な居住環境下で暮らす残りの農牧民全員が安全で快適な新居に移るという。社会主義新農村の建設によって農牧民の生産・生活条件の改善、収入増加が着実に推進されている。
「人民網日本語版」2010年3月8日