中国消費者の信頼感に関する調査報告書によると、2010年第1四半期(1-3月)の消費者信頼感指数は前年同期より4ポイント上昇し、国際金融危機が発生する前の水準まで回復した。同調査は、国家統計局中国経済景気観測センターと米市場調査大手のニールセンが共同で行ったもので、1-3月の信頼感指数の大幅上昇は主に、雇用情勢と所得の先行きに対する消費者の見通しが大きく向上したことによるものだ、と分析している。
1-3月の消費者信頼感指数は2007年ぶりの高水準となった。都市部と農村部を分けて見ると、農村部の消費者信頼感が勢いよく上昇しており、都市部を大きく上回る8ポイントの伸びを見せている。これは、農民の出稼ぎ労働者の雇用が増加し、給与所得が急増したことによるという。
一方で、消費意欲がやや減少していることを指摘。現在は消費のチャンスだと考えている消費者は、前年10-12月より3ポイント下回り、43%にとどまった。同報告書はその要因として、(1)住宅価格の上昇を受けて貯蓄に走っていること(2)社会保障、特に医療保障の不備を懸念していること---の2点を挙げている。
「人民網日本語版」2010年5月7日