中国は3月、6年ぶりに単月貿易赤字を計上し、4月も貿易黒字が大幅に縮小した。専門家は、輸出入額の安定成長を維持した上での黒字の持続的縮小は歓迎すべき現象であり、中国がよりバランスある輸出入に向かっていることを示すものだと指摘する。
商務部国際貿易経済研究院の李健研究員は「輸出入のおおよその均衡化は、私たちの長期的方針だ。貿易が回復的成長を続ける中で、黒字が縮小し、赤字の月すら出ていることは、輸出入の伸びがより協調のとれた、バランスあるものに向かっていることを示している。これは人民元切り上げ圧力の緩和にプラスだし、貿易の健全な発展を示すものだ」と指摘する。
国際的には通常、貿易差額と貿易総額の比が10%以内である場合、貿易がほぼ均衡状態にあると考える。世界金融危機の後、09年に中国の貿易黒字と貿易総額の比は8.9%まで縮小した。さらに今年1潤オ4月期には1.9%にまで縮小。貿易の均衡的発展はより確かなものとなっている。
商務部の姚堅報道官も、今年の年間貿易黒字は昨年に続きさらに1000億ドル減少し、上半期の輸出入は均衡が普通になるとの見方を示している。
「人民網日本語版」2010年5月12日