ティモシー・ガートナー米財務長官は10日、「米国は米国の労働者と企業のために中国との接触を強化し、両国関係における経済的利益拡大を図っていく」と述べた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
ガートナー長官は上院金融委員会で、中米経済・貿易関係問題について、「中国はすぐに世界第2の経済大国となり、米国にとって製品やサービスを輸出する最大の外国市場となる」と発言した。さらに、中国は現在、消費と輸入が増加しているとし、「中国の貿易黒字は明らかに減ってきている。米政府は成長を続ける中国が米国人にもたらすチャンスを広げるべきだ」と語った。
また、中米双方には経済的な相互補完性があると強調し、今年第1四半期の米国の対中製品輸出は前年同期比約50%伸びた一方、世界の他の地域への輸出の伸びは20%以下にとどまったとした。第1四半期はハイエンド製品や化学工業品から大豆などの農産品にいたるまで米国の多くの部門で対中輸出が2桁以上の伸びを示した。
人民元問題については、人民元の切り上げは中国の利益にかなっていると強調しつつも、人民元は主権通貨であり、その為替相場制度は中国政府自ら決定すべきだと主張した。さらに人民元は08年7月以降、主要貿易相手国の通貨に対する加重平均で約9%切り上げられたと指摘した。
「人民網日本語版」2010年6月11日