3G時代の到来で携帯電話のナビゲーション機能が日増しに普及し、ナビ付き携帯の市場が急成長している。国際金融報が伝えた。
業界関係者は、ナビ付き携帯は巨大な市場だと見込む。統計によると、中国では昨年1400万台の乗用車が売れた。3G時代の到来により、従来のGPSに欠かせなかった大画面、データストリーム、無線インターネット、情報化といった要素がスマートフォンでも見られるようになった。端末メーカーはここに携帯ナビのビジネスチャンスを見いだし、ノキア、モトローラ、ソニー・エリクソンなどが次々とGPS機能付きの携帯電話を発売した。
消費者の関心も高まってきている。調査会社ZDCが最近発表した中国GPS市場分析報告によると、09年12月の中国のGPS携帯に対する注目度は08年1月より16.2ポイント高まり、09年の中国のGPS携帯市場は前代未聞の成長を遂げた。ITリサーチ会社の易観国際が発表した報告によると、09年のGPS携帯の年間売上台数は739万台で前年の2倍を上回った。2010年には186.9%増の2120万台の売上が見込まれる。
しかしナビ付き携帯の市場が今後さらに大きく伸びるにはまだ様々な制約がある。ZDCの報告によると、GPSでもスマートフォンでも消費者が使う際に重視するのは地図の専門性と正確性で、現行の携帯電話の多くはアップグレードした地図を無料提供できない。新型Android携帯はGPS機能をサポートしていないし、国内の地図配信サービスを行っている業者もそこまでの能力はない。さらに消費者はナビ付き携帯の価格にも非常に敏感だ。今人気のナビ付き携帯を見ると、値段は3000-4500元の間で割高だ。どのメーカーがナビ付き携帯の売上を伸ばすかは、専門ナビ機能の品質を確保しつつ、いかに値下げできるかにかかっていると予想される。
「人民網日本語版」2010年6月22日