腕利きの投資者は、他の人々が先を争って株を投げ売りするとき、誰も買おうとしないときに、「俺が地獄に降りて行かなきゃ誰が降りる」という「慈悲」の精神で、これ以上考えられないくらい安い株を引き受ける。逆に、皆が札束を手に興奮して株を争うように買い求めているときには、「衆生済度」の境地で手中の株を売り尽くし、新たな目標を探しに出る。
翻って売り時は、驚くほどに株価が高いときが、往々にして手放すべき頃合いだとロジャーズは言う。底値で買った株を短期間で売りに出すことはめったにしない。企業を取り巻く環境に変化が現われたり、企業の経営に問題が生じた兆候が出るまで待って初めて、彼は株を手放す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月14日