事業拡張第二弾の中で、中国企業は自社ブランドを国際的なブランドとして打ち出し、自社の技術力を向上することに重点を置いている。例えば、上海汽車工業集団総公司(上海自動車)の傘下企業であるMG UKは先月、バーミンガム本部に設計センターを成立している。そこで欧州における自動車設計の主流を学び、上海自動車の設計に応用していくのが狙いだ。上海自動車は現在、500万ポンドを投じ、バーミンガムのロングブリッジ工場に各種設備を建設中である。その中には、新設のエンジン試験用工場もある。中国南方自動車が買収した半導体メーカDynex Semiconductor社も新たにR&Dセンターを設立する予定で、電力業界向けチップの研究開発が行われる。
今の英中ビジネスの関係は、1950~1960年代の日英ビジネス関係とよく似ている。その中には、誤解も失敗もあった。イングランドの愛国主義者らは「中国が英国の専門技術を使って廉価品を生産し、また英国に売り戻すつもりだ」と指摘している。中国の国有企業側の意思決定の過程が遅いのも、英国側の上層部の怒りを買うかもしれない。
中国企業の欧米ブランド構築業務は、今はまだテスト段階に過ぎない。だが中国は、トヨタや東芝などの日本企業と同列の知名度を得ることを切実に願っている。今年の春、バーミンガムで行われた大型博覧会に出席した中国企業家の人数は空前絶後の数であったという。
長安自動車ノッティンガム工学研究センターの成立は、今後引き続く中国企業の事業拡大のプロローグとなることが期待される。今後、行われる開業式典はさらに規模の大きなものになるに違いない。英国における中国企業の提携パートナーにはより多くの利がもたらされるだろう――例えば、花業者もその内の一人だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月16日