1年以上前から中国は2010年には日本を抜いて世界第2の経済大国となると見る人が多かった。昨年の中国の名目国内総生産(GDP)は4兆9080億ドルで、日本の5兆680億ドルにあと一歩というところまで迫ったためだ。年初に中国の経済成長率は11%を超え、今年、日本を抜くのはほぼ確定したかにみえたが、金融危機により円高が進み、第2四半期は思いのほか中国経済が鈍化し、中国が今年日本を抜くかはまた未知数となった。中国経済網が伝えた。
英ファイナンシャル・タイムズ紙は16日、中国経済は第2四半期に予想以上のペースダウンをし、今年日本を抜いて世界第2の経済大国になるかどうか定かではなくなった、と報じた。
さらに、中国の経済成長の鈍化は予想されたものだが、15日に中国国家統計局が発表した統計をみると、中国経済のペースダウンは予想を上回るものだったようだと指摘。第2四半期の経済成長率は前年同期比10.3%増と第1四半期の11.9%を下回った。上半期全体でみると、中国の経済成長率は11.1%だった。この調子だと、中国経済が今年二桁成長を達成するのは難しくなる、と経済学者らは懸念を示す。それは、中国が今年日本を抜くのが想像されていたほど確定的ではないことを意味する。
日本は深刻な状況に見舞われながらも、今年の経済成長率は2.6%前後になる見通し。思いがけない円高も日本が世界第2の経済大国を死守する力になっている。円相場は現在1ドル=88円を下回り、昨年平均を6%上回った。今年下半期も円高が続けば、日本が依然として世界第2の経済大国である可能性もある。
「人民網日本語版」2010年7月19日