北京工業大学と中国社会科学院社会科学文献出版社がこのほど共同で発表した「2010年北京社会建設分析報告」のデータによると、現在、北京市では社会階層構造における中産階級の割合が40%を超えて約540万人に達したという。環球網が伝えた。
▽平均月収6千元以上は中産階級
同報告の北京市の社会構造に対する分析によると、現在、同市の中産階級が社会階層構造に占める割合は40%以上(約540万人)で、全国平均の約23%(中国社会科学院社会学研究所の「当代中国社会構造変遷の研究」におけるデータ)を上回る。これは同市が大都市として経済的、文化的に優位にあることと密接な関連がある。
所得状況をみると、同市統計局が今月16日に発表した2009年の北京市の労働者の平均月収は4037元だった。同報告の調査対象となった中産階級の平均月収は5923.18元、中産階級の世帯平均月収は1万7.96元(構成員一人あたり月収は3692.97元)、同市都市部世帯の平均年収は2万2417元。調査では中産階級が収入を低く見積もる傾向があることが明らかになっており、実際の収入は調査結果よりも多いことは確実だ。
北京の中産階級内部における収入のばらつき具合は社会全体の水準を上回る。所得が最も高い層は中小企業の経営者層で平均月収は9666.67元、最も低い層は企業の従業員層で平均月収は2947.76元にとどまった。中産階級の所得上位20%の層と下位20%の層との格差は9.09倍に達した。