中国の自動車市場、外資にとって依然魅力大

中国の自動車市場、外資にとって依然魅力大。

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発信時間: 2010-07-23 19:15:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 8日間にわたる第7回中国(長春)国際モーターショーは、トヨタやフォルクスワーゲン、日産などの国際的な自動車メーカーが中国で生産拡大を発表後初の大型モーターショーとなる。今回のモーターショーは、各メーカーの産業配置や新車発表などに注目が集まっているほか、従業員の賃上げ圧力も話題となっている。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。

 金融危機以降、先進国国内の自動車市場の販売台数はガクンと落ち込んだが、大手自動車メーカーは中国経済の急成長や旺盛な消費ニーズに希望を見出した。

 昨年、中国の自動車メーカーはいずれも巨額の利益を上げた。トップ5の自動車メーカーは、傘下の合弁会社が依然として主な利益の源となっている。

 09年の上海汽車工業集団の年間販売台数は272万台でシェアトップ、販売台数は前年同期比57%増、純利益増加率は900%に達した。上海大衆(VW)と上海通用(GM)など合弁ブランドの販売台数が全体の90%以上を占める。

 巨大な利益を生むとして大手自動車メーカーの視線は中国市場に向けられている。今回の長春モーターショーで、トヨタはハイブリット・コンセプトカー3車種を含む史上最大規模の30台を出展する。フォルクスワーゲンや日産も独自の新型車をお披露目する。

 トヨタ自動車の服部悦雄・中国総代表は「われわれは、2012年に生産開始する長春新工場の建設に向け、準備に余念がない。トヨタは長春でどんどん事業拡大していく」と述べた。

 中国市場の争奪と同時に、合弁メーカーは従業員の賃上げ圧力にさらされている。「世界の工場」といわれる中国では労働生産率の向上と伴に人件費が徐々に上がってきている。

 専門家は、人件費が上がっても、中国の自動車業界の投資リターン率はまだ高いと指摘する。「欧米の自動車大手の投資リターン率は本国では4-5%にすぎないが、中国では20%を超えている」と自動車経済分野の専門家で吉林省大学管理学院の葛宝山教授は話す。

 長春国際モーターショーの討論会に参加する専門家によると、合弁メーカーが従業員に支払っている給料は収益全体のごくわずかにすぎない。コストが上がっても、中国の自動車市場にはまだ魅力があるという。

 中国のブルーカラーの給料が現地の低賃金水準を下回っていることは、自動車製造業に存在する普遍的な問題となっている。労働者の不満は給料が低いというだけでなく、近年自動車業界が急成長し高利益を上げているにもかかわらず、彼らにはなんの見返りもないことからきている。調査によると、昨年、自動車業界の賃上げ率は9.1%だった一方、自動車業界の生産・販売台数の増加率は40%を上回った。

 大手メーカーでは賃上げの連鎖反応が起きている。これで業界全体の賃上げがある程度後押しされるだろう。「問題が起きた企業には先見の明がない」と専門家は指摘し、労働に応じた分配、合理的な給料、専門的な研修を実施することで、従業員は企業により大きな価値を創造するとの認識を示す。


 「人民網日本語版」2010年7月23日

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