「環球時報」傘下の世論調査センターが5日、北京で設立され、「中国の国際的地位に関する認知度」と題する調査報告を発表した。それによると、中国は「発展途上国だ」と78%が答え、「先進国だ」と答えた人は6%にとどまった。また、12%が「半分先進国だ」とし、「わからない」が4%だった。今回のアンケートは有効回答1296通、代表的な7都市(北京、上海、広州、成都、瀋陽、西安、長沙)の住民を対象に行われた。
調査によると、学歴が高いほど、中国を「発展途上国だ」と認識している人が多かった。例えば、修士以上の学歴の人で中国を「先進国」だと答えた人はいなかった一方で、中学以下の学歴の人では18%がそう答えた。
総合的な国力については国民の認識に大きな隔たりがあった。中国は「一流の強国だ」と答えた人は36%で、「二流国家だ」の44%を下回った。「超大国だ」も6%いた。また、「弱国だ」という人も8%いて、「わからない」が6%だった。
国際的に比較したところ、「中国の総合的な国力が米国に追いつくにはあと20年以上かかる」と答えた人は44%、「中国は比較的良く国際的責任を果たしている」は61%、「米国は比較的良く国際的責任を果たしている」は42%で、中国の国民の目には中国が米国よりも国際的責任を果たしていると映っていることがわかった。
ロシアと日本との比較では、中国人はより自信を持っていることがわかった。7割近くが中国の総合的な国力は「ロシアと同じくらいかそれ以上」とし、「ロシアに劣る」としたのはわずか21%だった。また、5割近くが「日本と同じくらいかそれ以上」とし、45%が「日本に劣る」と答えた。
51%の過半数が中国人の品格は先進国に比べてまだ大きな差があると認識し、「ほとんど差はない」は5%だけだった。うち、学歴と収入が高い人ほど中国と先進国の国民の品格にはっきりとした差があると感じているようだ。この結果から、中国が国民の品格を高める道のりは遠く、各方面の努力が必要であることがわかった。
国際的な舞台で中国の声と意見が重視されるようになったと認識している人は76%にのぼった。今や中国語や孔子が中国文化の国際的な名刺と見られている。
中国の国家安全保障に関しては、3分の2近くが中国は頻繁に或いはたまに世界の強国の軍事威嚇を受けているとし、特にこの傾向は高学歴・高収入層に強かった。4分の3以上は中国の軍事力で強国の侵略を防ぐことができると答えた。
最後に、台湾との統一が20年以内に実現すると答えた人は55%に達し、「20年以上かかる」が28%、「わからない」が17%だった。
「人民網日本語版」2010年8月6日