輸出制限策の実施により、中国のレアアース価格は大幅に上昇したが、産業集中度はまだ低く、中国はレアアースの発言権を握ることがまだできていない。国務院が『企業合併・再編促進に関する意見』を公布したことを受け、レアアース業の集中度は急速に高まる見通し。
昨年から中国はレアアース業への重視を強めている。『意見』で、レアアースは初めて合併・再編促進産業のリストに加えられ、自動車、鉄鋼、セメントなどとともに政府が重点的に支援する産業集中度の低い6業種となった。
包鋼稀土の張忠社長は、中国のレアアース業の発展方向について、合併・再編を通し、産業集中度を高め、企業間の無秩序な競争と低水準の重複建設をなくし、スケールメリットを引き出すべきだと考える。これは、レアアース産業の経済効率を全面的に高め、国際競争力を高める上で有利となる。
『意見』ではレアアース業の統合に関する具体的な計画に触れていないが、『2009-2015年レアアース工業発展計画』の制定に参与した関係者は「第一財経日報」に対し、レアアース業の合併・再編は主に分離企業の統合で、レアアース分離企業を2015年までに現在の約90社から約20社に統合する計画であることを漏らした。
中国は合併、統合、再編などの方法で、数社の大企業集団を主導とするレアアース産業の構造を徐々に構築し、産業集中度を高め、集約化への道を歩むことを望んでいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月10日