米ドル対日本円レートの低迷が続き、8日は15年ぶりの最安値を更新した。中国の外貨準備の多様化も進んでいる。データによると、中国は7月も日本国債を買い越し、中国による買い越しは7カ月連続となった。
日本財務省の8日の発表によると、今年7月の中国による日本国債買越額は5831億円で、うち短期債券の買い増し額は6408億円だった。中国が日本国債への投資を積極的に行っていることがわかる。
今年6月の中国の日本国債買越額は4564億円だった。
今年1-4月、中国は5410億円の日本国債を買い越し、その規模は2005年通年の2倍以上となった。2005年には2538億円を買い越し、当時の記録を更新した。
中国の日本国債の大幅買い越しは、米ドルが下落し続けている背景下で行われている。世界経済の見通しに対する懸念が影響し、9月8日の東京外国為替市場の円相場は再び上昇し、一時1ドル83.32円まで上がり、15年ぶりの最高値を更新した。
みずほ証券のシニアマーケットアナリスト、落合昂二氏は「これは中国が外貨準備の多様化に努めていることの表れ。ドルの持続的低迷を中国が見て見ぬふりすれば、損失が生じるだろう」と話す。