世界経済フォーラム(WEF)のこれまでの夏季ダボスフォーラムを振り返った。
▽2009年夏季ダボスフォーラム:中国・大連 9月10-12日
テーマ「成長の回復」をめぐって、課題をチャンスに変えるにはどうするかを重点的に検討し、政府や民間部門がエコロジー経済建設への投資プロセスで遭遇する新たなチャンスについて話し合った。
このフォーラムでは約1400人の出席者が成長の回復、エコロジーに配慮した成長、科学技術の進歩などについて意見や見方を交換し、新たな考え方や新しい観点が相次いで打ち出され、名実ともにさまざまな意見が飛び交う盛大なイベントとなった。交流や衝突を経て、出席者は、転換、革新、低炭素が世界と中国の経済回復・発展のカギであり、この3方面で飛躍を繰り返してこそ、グローバル経済を新たな発展に導くことができるとの見方で一致した。
▽2008年夏季ダボスフォーラム:中国・天津 9月27-28日
テーマは「新ラウンドの高度成長」。このフォーラムは金融危機後に世界の財界・経済界トップが初めて集まる場となり、約90カ国から1500人を超える各界代表が出席して、グローバル金融危機がもたらした課題とチャンスについて話し合い、新たな周期の高度成長を迎えるための準備を行った。開催期間中、出席者はグローバル経済の衰退を背景として、成長型企業がどのようにリスクに対応し、グローバル化を進めるかということを検討した。
金融危機を振り返って、出席者たちは、リスクを避ける唯一の方法は、よりよい金融監督管理システムを構築することだとの見方で一致した。グローバル経済の成長ペースが鈍化しつつある中で、出席者はグローバル経済の今後の継続的成長について引き続き楽観的な見方や期待を示した。同時に、各国はそれぞれの国はもはや独りで存在するものではなく、協力しあい、ともにリスクに対処し、積極的な態度で新ラウンドの高度成長を迎える必要がある、との見方が出された。